W杯の仕組み ~ アジア予選を勝ち抜くための条件とは??

2016/09/02

絶対に負けられない戦いが、そこにはある。

この言葉は、サッカー日本代表の試合が行われるたびに皆が口にする、決まり文句にすっかり定着しましたね。

昨日は男子サッカー日本代表がW杯出場権をかけて臨むW杯アジア最終予選の初戦、UAE戦が行われました。
UAEといえば、日本にとっては昨年1月に行われたアジアカップ準々決勝で敗れた因縁の相手であります。
今回の試合にむけても、なんとスペインと中国で2ヶ月も事前合宿を行い徹底的に日本対策をしてきたとのこと。
(参考記事 http://www.nikkansports.com/soccer/japan/news/1702676.html)

その大事な初戦、日本代表は1-2で落としてしまいました。残念ですね…
日本代表が負けると思っていた方はかなり少数派なのではないでしょうか?
しかし下を向いてばかりではいけません。
長谷部日本代表キャプテンも試合後のインタビューで言っていましたが、とにかく起きたことを悔やんでも仕方がないので、次の試合に向けて気持ちを切り替えて準備するのみですね。

さて、初戦を落とし最終予選突破への道がより険しいものになってしまいましたが、そもそも、日本がW杯最終予選を勝ち抜いてW杯本戦に出場するための条件は、何なのでしょうか?
さらにいうと、W杯アジア予選はどのような仕組みで、一体何チーム中、何チームが勝ちあがれるものなのでしょうか?
調べてみました!


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まず、W杯本戦にはアジアからは4.5枠が約束されています。
この4.5チームというのは、最低4でも4チーム、多ければ5チームという意味でありますが、アジア予選はアジアから参戦している46のチームを4.5チームに絞るのが目的です。
そう考えると、勝ち抜ける国の割合はおよそ1割。とても厳しい戦いなのですね。

アジア予選は第1次、第2次、第3次(最終予選)、そして第4次(プレーオフ)の4段階に分かれています。

第1次予選

2018年にロシアで行われるW杯の第1次予選は、2015年3月からすでに始まっていました。
第1次予選では、46カ国のうちランクが低い12チーム、つまり2015年1月の時点でのFIFAランクが低い順の12チームが6つのペアに分けられ、ホーム&アウェー方式のガチンコ勝負を行います。
この試合に勝利した6チームが第2次予選に進出し、残りの6チームは敗退となります。ちなみに、下が第1次予選に参加した12チームです。

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(Wikipediaより参照)

第2次予選

日本を含む、第1次予選に参加しなかった34カ国は第2次予選からの参戦となりました。
ここで、40カ国のチームが一気に12カ国まで絞られます。
第2次予選では、40カ国が、5カ国からなる8つのグループに分けられ、ホーム&アウェー方式の総当たり戦が行われます。
この8グループにおいての1位のチーム8組と2位のチームのうち成績上位4チームの合計12チームが最終予選に進むことになります。

対戦相手の組み合わせは、2015年4月9日時点でのFIFAランクに基づき行われました。
ちなみに、下は第2次予選に参戦した40の国です。


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(Wikipediaより参照)

抽選の結果、日本は以下のグループに振り分けられました。
第2次予選で日本代表は、盤石の試合運びを見せ、見事7勝1分けの無敗でのグループ首位通過を果たしました。


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(Wikipediaより参照)

ちなみに、前回W杯までの第2次予選では、グループリーグは4チームで行われていました。ですので、今大会から1チーム分増えたことになります。
それも影響して、これまでは9月から2月の6ヶ月間で終わっていた第2次予選が、今回は6月から3月までの10ヶ月間かかりました。

これは、今までは独立して行われていたアジアカップの予選を、今年からW杯第2次予選と併合して行うことになったことが主な理由となっています。
これによって、最終予選に通過したチームは、自動的に2019年UAE開催のアジアカップへの出場権も得ることになりました。
つまり、最終予選に通過した日本は、2019年UAEアジアカップへの出場をすでに決めている、ということですね。

第3次予選(最終予選)

最終予選では12カ国の中からW杯本戦に出場する4カ国を、いよいよ決めることになります。
12の国を2つのグループに分け、各グループごとにホーム&アウェーの総当たり戦を行います。
合計10試合を戦った後、グループの首位と2位の国は、晴れて本戦出場が決定します。
そして、各グループ3位になった2チームに関しては、プレーオフに進むことになります。

日本はグループBに振り分けられました。下の表が、グループBに属しているチーム一覧です。


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(Wikipediaより参照)

昨日行われたUAE(アラブ首長国連邦)が、この最終予選の初戦だったというわけですね。
残念ながら負けてしまいましたが、まだ9試合残っています。9試合全勝すれば自力での首位通過の可能性はまだ残されていますし、2位までに入ればW杯本戦に出場できますので、昨日の敗戦を引きずりすぎずに、気持ちを切り替えて次の試合に臨みたいところです。

第4次予選

最終予選でグループA、グループBともに3位に入ったチームは、最後の1枠をかけて第4次予選、またはプレーオフに進みます。
まずは、グループAとグループBの3位同士が、ホーム&アウェー方式で対戦します。
その試合での勝利国が、大陸間プレーオフへの切符をつかみます。

大陸間プレーオフとは、いってみれば最後の敗者復活戦であり、地区予選を突破できなかった国がW杯の残りわずかな出場枠をかけて、大陸を超えて試合を行います。

ロシアW杯予選では、すでに抽選によって「大陸間プレーオフ」ではアジアの国はCONCACAF第4位の国と対戦することが決まっています。
ここで、もし勝利すればアジアからは最終予選から勝ち上がった4カ国と合わせて、5カ国がW杯本戦に出場することになり、もし敗北すればアジアからは4カ国のみの出場となります。

ちなみにCONCACAFとは ”The Confederation of North, Central America, and Caribbean Association Football”の略で、北アメリカ、中央アメリカ、そしてカリブ海諸国の国の集まりからできたサッカー協会のことです。

まとめ

ここまで、W杯予選の仕組みについてまとめました。日本が最終予選を突破するためには、グループBの6チーム中2位までに入ることが条件です。そしてもし3位になった場合、グループAの3位と対戦し、勝利した上で大陸間プレーオフに参戦し、CONCACAF予選4位のチームを倒すことが、W杯本戦出場への条件となります。

まだ最終予選の道のりは長く9試合残っています。次戦は4日後の9月6日(火)、タイのバンコクにてのアウェー戦となります。キックオフは現地時間19時15分ですので、日本時間では17時15分となります。

初戦を落とした日本にとって、この2戦目こそ「絶対に負けられない戦い」となります。全身全霊を捧げて応援しましょう!!!

Let’s Go Japan!!!

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